10倍株候補「RPAホールディングス」の事業と今後の見通し
RPAホールディングス(6572)とは
RPAホールディングスの母体はオープンアソシエイツというビジネスプロデュースを行う会社で、BtoBマーケティング支援のリーグルとかWeb広告のセグメントとかをやっている中で、BizRoboというRPAテクノロジーズを少し前からやっていました。そのRPAが大企業のシステムインテグレーション領域で大人気となって爆益を叩き出してIPOという流れになっています。
そもそもRPA is 何?
Robotic Process Automationの略で、ロボットが人間の変わりに働くことで自動化してコスト削減する「デジタルレイバー」と呼ばれるテクノロジーです。
RPAを採用するメリットは2つあります
- 既存システムの入力画面を使って、操作を自動化するので低コストで導入できる
- 非エンジニアでもロボットの動きを変更することができる
大企業で働かれている方は直感的に感じると思いますが、SAPなどの大規模向けシステムは数十億単位で、変更を加えれば軽く数千万円の費用が発生します。そこに出てくるのがRPAで、大規模なお金のかかるシステムには手を加えずに人間の操作をロボットに代替してもらうことに徹することで、ロボットを作るコストだけにコストを限定化することができるのです。
メガバンクが1万人規模のレイオフのニュースを幾つかリリースしましたが、この背景にあったのはRPAテクノロジーズのロボットなのは有名な話です。
RPAの市場規模
2017年までの予想されていた推移はこんな感じでしたが
2017年昨対比412%の急激な普及が始まりました。
今後も爆発的な成長が予想されています。
海外を含めると2018年は600億円以上の市場規模が見込まれます。
その大部分は付随するコンサルティングサービスの売上なのがポイントです。
RPAは導入コンサルティングが重要
大企業の多くはシステムを内製できずに外注する文化が日本には根付いています。そのため、自分たちでRPAを導入して運用にのせることは不可能に近いと言えます。そこで必要なプロセスはこれまでSIがやってきたように業務コンサルティングという切り口で、既存の業務を一部ロボットにやってもらうようにしつつ、情報システム部門などがロボットをメンテナンスする体制を構築するか、そこを外注するかになります。
RPAがバズワード化したときに唯一上場してて、メガバンクで実績があるRPAホールディングスに相談しないわけがないですよね・・・。
したがって、アクセンチュアを筆頭に各社ITコンサルタントからの売上がバンバン立つことでしょう。
IPOの結果
公募価格 3570円
初値 14280円(+300%)
すでに何倍かになっちゃってます
RPAホールディングスのリスク
市場規模が急成長するフェーズなので競合が出てきても一定期間は安心して見られますが、大きなインシデントが発生した場合はリスクオフになる可能性が考えられます。
例えば、RPAは基幹システムに人間と同様にログインして操作したりするので、アーキテクチャを少し間違えれば脆弱性となって、企業の顧客情報がすべて流出してしまうことも十分にありえます。あらゆるシステムに適用されるリスクですが、ロボットのセキュリティはまだベストプラクティスがよく分かっていないと思いますので、不確実性リスクが存在すると考えられます。
※くれぐれも投資は自己判断でお願いいたします。